ギター・ウクレレ教室 Talking

奈良県桜井市のギター教室

 

コラム

現在Talkingまたは他教室に通われている生徒さんや、音楽教室に興味をお持ちの皆さんに向けて、自分がこれまでの講師生活において、経験したことや感じたこと、楽器指導に対する考え方など、どうでもいい話から少し固い話までざっくばらんに自分の思考を書いています。


ギターの選び方

私の教室に入会される初心者の生徒さんの場合、ギターを持っていないという人が結構おられます。

ほぼ全員がどうやって選べばいいか解らないと言いいます。

メーカーや種類もたくさんあるし、見た目は同じに見えてもギターは1本ずつ微妙に違います。

自分に合うギターを探すのも楽しみのひとつなんですが、初心者にとって最初の1本目を選ぶのは難しいものですよね。

ギターを買う前に入会された生徒さんには、私が基本的なことを解説したり、選び方のコツなどアドバイスしていますが、先にギターを買ってから入会された生徒さんの中には、あまり良くないギターを選んでしまった人もおられます。

どんなギターを持つかは、その後の上達に大きく関係してきます。

これからギターを始める人にとって、どのような視点でギターを選ぶべきか、私の考えを少しお話したいと思います。経験者の人も次回購入する機会があれば参考にしてみて下さい。(今回は特にアコースティックギターの選び方について書いています)

楽器店に行って、初心者で何も解らないと言えば、店員が親切に教えてくれて、いろいろとおすすめのギターを紹介してくれます。

商品について説明してくれるのはありがたいのですが、「これはいいギターですよ」と進められたギターをそのまま買ってしまっては少々危険です。

何故かというと、実は楽器店の店員が進めてくるギターが必ずしもその人にとっていいギターとは限らないからです。

これはどういうことかというと、
店員が進めてくるギターは、その店員から見て(または一般的に見て)いいギターだということです。

楽器店の店員というのは、いい木材が使われているからいい音がするとか、安く仕入れた商品で値引できるとかの理由で、一般的にいいと思われるギター、あるいはお店が売りたいギターを客に進めてきます。

必ずしもそうだとは言えませんが、そういう傾向があるということです。

いい音のギターやお買い得品のギターは、選ぶ基準としてひとつの参考にはなりますが、これからギターを始める人に限って言えば、もう少し違った目線でギターを選ぶべきだと私は思っています。

もしあなたが初心者で、初めてギターを買うのであれば、あなたの一番の目的が何か考えてみて下さい。

初心者にとって一番の目的は、「上手くなること」ではないでしょうか。ギターが上手くなることが目的であるなら、当然そのギターで練習して上手くなれるかどうかで選ぶべきです。

例え音が良くても、弾き辛いギターでは上達しませんし、高価なギターが安く買えたとしても、上手く弾けなければ何の意味もありませんしね。(上手くならなくても、いいギターを持っているだけで満足だという価値観の人は、べつにそれでもいいとは思います)

では、早く上達できるギターとはどんなギターかというと、ずばり「自分の体型に合ったサイズのギター」です。

身長や体格、手の大きさ、腕の長さによって弾きやすいギターは変わってきます。一番大事なことは、自分の体型に合っていて、自分が弾きやすいと感じるギターを選ぶことです。

特に初心者(初級者)にとって、これはかなり重要です。

身長の高い人が小さいサイズのギターを持っていたり、小柄の人がジャンボサイズのギターを持っている場合は、どうしても姿勢に無理があり、キレイなフォームが身につきませんし、上達しずらいと言えます。

太っているか痩せているかによっても、理想的なボディの幅や厚みは違ってきます。

ネックの太さ(シェイプ)も同様です。

体型に合わないギターで練習するということは、例えて言うと、サイズの合わないサッカーシューズを履いてサッカーの練習をするようなものです。シューズが足に合わなければ、技術が身につかないのは容易に想像できることだと思います。

私の教室にも、体型に合わないギターを買って入会してこられる生徒さんが時々おられますが、基本的にギターを買う前に入会して頂いた生徒さんには、事前の面談で、教室のギターを持って頂いて、それを基準にどういったサイズのギターを選べばいいか、生徒さんの体型を見てアドバイスしています。

入門用として作られた安物のギターでも、正しい基準でギターを選べば、基礎を身に付けることは充分可能です。

楽器店が「一般的にいいと思われるギター」を進めるのに対し、私は「技術を上達させてくれるギター」を生徒さんに進めています。

実際に楽器店に行ってギターを選ぶ時は、構え方やネックの握り方を知っていないと、自分に合ったギターを選ぶことも出来ませんので、一度無料体験レッスンを受講して頂き、面談を受けてから購入されることをおすすめします。

西沢恭輔の写真

西沢恭輔