ギター・ウクレレ教室 Talking

奈良県桜井市の音楽教室

 

コラム

現在Talkingまたは他教室に通われている生徒さんや、音楽教室に興味をお持ちの皆さんに向けて、自分がこれまでの講師生活において、経験したことや感じたこと、楽器指導に対する考え方など、どうでもいい話から少し固い話までざっくばらんに自分の思考を書いています。


個人レッスンとグループレッスン

音楽教室やでのレッスン形態は2通りあります。

個人レッスンとグループレッスンです。

ここでの音楽教室やスクールというのは、音大や専門学校のようなプロ奏者を育成することが目的の学校ではなく、楽器を趣味として学びたい人を対象にした教室(スクール)を指します。

このページでは、この”趣味として楽器を学びたい人向けの教室”での、個人レッスンとグループレッスンのそれぞれの特徴や長所と短所について触れてみたいと思います。

まず最初にそれぞれのレッスン形態を簡単に説明します。

個人レッスンというのは、一人の先生が一人の生徒を個別に指導するというもの。

対してグループレッスンは、生徒を3~5人程度の少人数制の1つのグループに分けて、一人の先生が指導するというのが多いようですが、一人の先生が同時に10人くらいの生徒を指導するという教室もあるようです。

子供と大人でグループを分けていたり、経験年数や演奏レベルによってグループを分けていたり、教室によって様々です。

それぞれのレッスン形態による違いを紹介します。

上達するには

まず、個人レッスンの最大のメリットは、一人ずつ個別に指導するので、生徒さんの上達のペースに合わせてレッスンが進められることです。

生徒さんの目標や好みの音楽なども踏まえたカリキュラムで進められるので、挫折することもなく長く続けられると思います。

対してグループレッスンでは、生徒さんの上達のペースや理解力に差が出てしまい、生徒全員に合わせたペースでレッスンが進められないということが、必ず起こります。

上達のペースに差があると、先生は遅い人に合わせます。

上達の早い人は、遅い人を待たなければならないので、いつまでも次の内容に進めません。
なので、上達の早い人には不都合です。

遅い人は、他人の足を引っ張ることになるので、結構辛いと思います。

グループレッスンの場合、数名の生徒さんの間で全く差がなく、同じペースで上達するなどということはまずあり得ません。

これは私はグループレッスンでの指導を何度も経験したので言えることです。

同じ年齢の同じ経験年数の生徒さんでも、上達には必ず差が出てしまいます。

レッスンを一度欠席した人は他の人達より遅れをとるので、次のレッスンでは追いつくのが大変です。

退会してグループから抜けたり、途中からグループに加わるなど、グループの中にも入れ替わりが起こります。

退会してグループから抜けるのは問題ないですが、途中からグループに加わる場合は大変です。
他の人達に比べて何ヶ月も送れて練習を始めるわけですから、レッスンに着いて行けないのは当然です。

仲間と出会うには

ではグループレッスンのメリットは何か。

グループレッスンの大きなメリットは、共通の趣味を持つ仲間(友人)ができやすいという事だと思います。

毎週同じメンバーで一緒にレッスンを受けていれば、お友達も増えて交友関係が広がります。

レッスン後にみんなでお茶をしたりするのも楽しいだろうし、グループレッスンで知り合った仲間とバンドを結成したり、演奏活動なんていうのも素敵だと思います。

個人レッスンの教室でも演奏会や親睦会を年に数回行うなどして、生徒さん達の交友の場を設けている教室もあります。

私の教室では、毎年秋に演奏会を開いていますので、それが唯一の交流の場ですね。

料金の違い

レッスン料のことも気になるところです。

個人レッスンはグループレッスンよりやや高く、グループレッスンの1.2倍から1.5倍程度に設定されているところが多いようです。

レッスン料は全国的に見てある程度の相場があります。

大手教室と個人教室でも違いがあったり、個人教室でも有名な先生の教室では倍くらいの差があることもあります。

時間の自由度

他にも細かなところでは、レッスン時間の自由度にも違いがあります。

個人レッスンでは、生徒さんの都合である程度自由に時間を選んで受講できるシステムになっていることが多いのですが、 グループレッスンでは、曜日と時間が決められていて、時間の選択肢はほぼなく自由度は低いです。

まとめ

私はこれまで、個人レッスンとグループレッスンの両方を、教える立場と習う立場の両方で経験しています。

ちゃんと技術を学んで上手くなりたいという人は、絶対に個人レッスンを受けた方がいいです。

それは両方を経験して、断言できることです。

楽器は個人レッスンでなければ上達しません。

もし、グループレッスンに通って楽器が上達したという人がいたとしたら、多分その人は、独学でも上達できる人だと思います。

グループレッスンのいいところは、同じ趣味を持った人との出会いがあることで、 仲間と同じ時間を共有することに価値を感じる人が行くところだと思います。

個人レッスンでなければ上達できないことは、どの指導者も本当は解っていることです。

でも全国的に有名な某大手音楽スクールは、生徒さんにグループレッスンを強く進めてきます。

それは個人レッスンより、グループレッスンの方がはるかに利益が出せるからです。

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西沢恭輔